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SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

2015小江戸大江戸200k完走記~第2章~

ここでは夜間に向けて準備を行う。まずは着ていたウエア4枚をすべて脱いで裸になる。比較的暖かかったこともあり、まずはポリプロピレンの長袖アンダーシャツを着用。そして寒さ対策にランナーズオリジナルのあったかドライシャツを重ねてその上にいちごオ・レを重ねた。下は籠って汗の掻きすぎは避けたかったので、そのままのスタイルでスタートした。これから雨の予報。周りのランナーにも『何時くらいから降るんですからね?』と聞くと『お昼くらいからみたいよ。』とのこと。ここからは寒さ対策も含めてウインドブレーカーの上下をベストバックに詰め込んだ。
10分程度で着替え終わり荷物を1階に降ろして準備完了!しかしお腹の準備はまだまだ出来ていない。カップうどんをお願いしてゴールする小江戸のランナーを横目に見ながら家族と会話する。『そんなに休んでていいの?一緒に来た人たちもう居ないけど。』『大丈夫!大江戸の人達の前に出たら抜かされるの邪魔でしょ!だから22時になったら追い掛けるよ。』美味しそうに食べる姿を見られながら完食!(笑)そして家族とはここでお別れ。コースに出て一旦トイレに立ち寄ってから『この先は甘えてしまうし、コンビニも少ないので大丈夫。1日中ありがとう!おやすみなさい。また明日ね!』と車を停めてある駐車場近くでバイバイ!行ってきます!
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さてここからは1人旅だ。前を行くランナーは見えない。川越の駅に出るまでちょっと道を間違えたが無事に国道16号線との歩道橋にたどり着き、車道の左側へ降りて進む。セブンイレブンがこちら側にあるので、補給できる時にしておかないと距離が空いてしまう。次の大きな休憩は109キロの付近の朝霞のなか卯の予定だ。まだ15キロ以上あるので、先程のカップうどんだけでは足りない。まずは昨年よりもしっかり走れる脚取りで進む。3回目のこのコースとなるが、1回目のリタイアした時、気持ち的に負けていたことが思い出されたが、今年は問題ない。そしてこの先のスケジュールやポイントの距離も押さえているのでより安心だ。
初めのセブンイレブンでは肉まんと菓子パンを購入。まずは歩きながら肉まんを、パンはバックにしまう。2つめのセブンイレブンはパス。イオン大井店を通る際にトイレ休憩を考えたが、さすがに23時を回っているので営業時間外だ。100キロの目印に覚えたガソリンスタンドが見当たらなかったが、時間の経過で100キロを越えただろうと確認。すると三芳町に入ったところで私設エイドを出してくれていた。ここでは生姜タップリ薬膳スープをいただいた。芯から温まるスープとこの絶妙な場所にエイドを用意してくれることに感謝をしながら、後半の100キロに挑む。
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三芳町に入ったということはまもなく英ICだ。昨年は午前1時の通過だったが、今年は0時30分で到着。30分早い。カラダ的な無理はないが、やはり左の腰の違和感はなくなってはいない。それでもしっかり走ると決めていたこの区間を抜けて、朝霞のなか卯まであと5キロ弱と確認して進んでいく。ここからはやや登りが多くなる。ここまで下り基調だったので、武蔵野線の新座駅周辺では無理をせずに歩くことも増やした。よく渋滞情報に登場する野火止付近では前方から応援ランナーの方ともすれ違いパワーをもらった。英ICから30分ちょっと頑張ればなか卯で食事が摂れると、その先は少し頑張って何を食べるか考えながら午前1時の到着を目指した。スタート前に皆さん『なか卯では親子丼でしょう!』と言っていたので、親子丼にしようか、カレー系にしようか、何があるか楽しみにしていた。午前1時になったところで信号待ちの交差点の先になか卯が見えてきた!
『お~!まさにオアシス!』結構な人数のランナーが食べている。ボランティアの女性が1人ゼッケンに印を付けて注文を取る。僕はカレーうどんを注文しカウンターに席を取った。するとお隣には荒川土手で一緒だったスポンサー付きのランナーさんがいた。『いや~疲れましたね。さすがに暖かい場所に入ると眠い。』僕は時計を確認して1時30分の出発を決めた。昨年はなか卯の利用はしなかった。今年は昨年よりも30分早かったので、その分しっかりと補給に充てようと決めた。
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運ばれてきたカレーうどんは僕のイメージ通りのこってりカレールーのタイプ。たまにかけうどんにカレールーが載っているタイプがあるが、あれではカレーのコクが出ない。うどんに絡むこってりなルーがポイントだ!さらに思ったよりも辛い!!!これがあったかいんだから~!というか暖まる!(笑)カラダにカレーを染み込ませてから1時30分になか卯を後にした。
次の120キロ付近のポイントは大山駅近くだ。10キロとして90分が理想のタイムだが、これから眠くなる時間帯。果たしてしっかりと走れるか?なか卯を出る時には近くにランナーの姿はなかった。近場の目印としてはまず外環との交差点を目指す。近くには理化学研究所がある。走っていてもなかなかリズムが戻らない。というのもなか卯のトイレではトイレットペーパーが切れており、用を済ますことができなかった。食べたら出る体質なので、モゾモゾした感じが残る。理化学研究所を過ぎてもコンビニはなく、反対側の横道を見るとセブンイレブンを発見!国道を渡ってから100メートル程進み用を済ませた。ここでは買い物はなし。再び国道254号線に戻るとすぐ先に外環の交差点があった。ここでは私設エイドを出していただいていてその中にはサロマ湖でご一緒になる窪田さんの姿も。そしてフレッシュいちごがあったので1粒いただいた(笑)美味しい!夜中に応援ありがとうございます!信号が変わるタイミングでエイドを離れる。
ようやく走れるリズムが出来てくると、信号待ちをしているランナーの集団に追い付いた。向こうから『あっ!鈴木さんだ!』との声。小江戸大江戸のランナー(佐藤さん)は1人だけであとの男性2人と女性1人は応援だという。男性は2人ともアートスポーツ時代のお客様でだったので、すぐにわかった。応援団はここから成増までを並走し、まだやって来る仲間の応援に再び和光市まで戻ると言う。(応援ランはふじみ野からスタートして最後は戻ると言う)ここからは会話を楽しみながら下っていき、環八を潜り抜け、あっという間に成増に到着。佐藤さんはコンビニへ立ち寄ると言うことだったのでここで皆さんとはお別れ。本当にありがとうございます!途中通り過ぎた成増のなか卯はかなり空いていた。時刻は2時半を過ぎるところだった。
その後は単調な国道沿いが続くが、徐々に知っている景色になってくる。国道17号線のバイパスの交差点を抜けると練馬自衛隊が右に現れる。そしてしばらく進むと環七の立体交差を抜けて大山駅付近を通過する。時刻は午前3時を過ぎて徐々に眠気が襲ってくる。補給もなか卯以来出来ていない。距離としては約10キロ進んでいるが、今となってはバックにしまったパンを取り出せば良かったと振り返る。ショッツをフラスクから飲み込みシャキッとなれば良いと摂取する。
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眠い目を擦りながら熊野町の交差点が目に入ってくると、そこにいちごオ・レを着た人影が現れた!スギ様だ!時間は午前3時45分。この時間に中野坂上在住のスギ様が応援に駆け付けてくれた。夜中にありがとうございます!ここからは山手通りを走り、新宿の成願寺を目指す。この交差点で一旦トイレに立ち寄ってからスタート。ここで食べてから行っても良かったのかもしれない。スギ様を待たせていたので、新宿まではしっかり走らないと。気持ちとは裏腹にまぶたは重く、脚も動かなくなってきた。それでもスギ様と会話を楽しみながら進むが、さすがに夜中なのであまり覚えていない。唯一覚えているのは東京マラソンで3時間45分の自己ベストを更新したスギ様のペースについていかないと!と思っていたことだ。ここまで120キロオーバーを走っていて、なかなか来ない自分を待っていてくれたスギ様に申し訳なかった。なんとか要町・椎名町を抜けて、昔住んでいた南長崎2丁目の近くのコンビニで浜戸さんご夫婦のサプライズ応援があった!雨が少し降りだしてじっとしながらの応援は寒いだけだ。そんな中恐らくなか卯のFB更新を最後に見ながら待っていただいたのだろう。本当にありがとうございます!チョコの差し入れを頂き写真を撮ってスタートした。
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新目白通りを抜けて行くと雨の降りが本格的になってきた。思ったよりも早い降り出し。お昼からじゃなかったの?一旦、ウインドブレーカー上下を着込んでスタートした。成願寺へ向けて徐々に近づいて来ているので気持ち的には上がってきた。時計を見るとまもなく5時。あれ?去年と比べてどうだ???眠すぎて思い出せない・・・。成願寺に到着する頃には雨は本降りとなり、雨宿り兼補給のために暖をとった。スギ様は寝てから来たということでまだまだ元気!目標は東京駅だという。ここでもいちごオ・レが用意されていたが、今は温かいものが食べたかったのでけんちん汁をいただく。混んでいたので座ることはせずに立ち話をしながら食事。
そして時間を考える。午前5時。あれ?昨年と同じかな?次の関門はこあしすエイドだったはず。その次のおしなりくんの家は12時が関門だ。ここ成願寺が128キロ。都庁の130キロと東京タワーで140キロ、そして皇居を周り日本橋で150キロとインプットできていたので東京タワーへ7時くらいを目安に長い休憩はとらずにスタートした。ここにいては眠気に負けてしまいそうだ。少しでも前に進まないといけないと思っていたからだ。
『ごちそうさまでした!』と挨拶をして、少し雨の弱まった新宿の街を走る。目指すは都庁前。清水橋の交差点を左折して緩やかな登りを進む。都庁に出る交差点を今度は右折して行くと、下の道を走るランナーが2人。都庁前のチェックポイントで撮影をしてから、雨も上がってきたのでウインドブレーカーのジャケットを脱いだ。下は寒さもあるので履いたまま行く。走り出すと先程下道を走っていたランナーが追い付いてきた。お話しすると北海道からの参加だと言う。『さすがに下見をしていないと厳しいですよね。』と言ってどんどん先へと行ってしまった。
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こちらは更に眠気のピークが!スギ様のサポートに応えられず、甲州街道の交差点の先のコンビニでトイレ休憩へ。ここでは大きい方はしなかったが、便座に座りほんの一瞬だけ『コックリ!』補給はせずにアップダウンの続く山手通りを進み、原宿を目指した。次の交差点は富ヶ谷だ。そこを左折して代々木公園の坂を登っていく。昨年はこの代々木公園は表参道ウィメンズマラソンの当日で7時過ぎに通過。原宿駅からのランナーとすれ違ったが、今年は日程がずれて女性ランナーの姿はない。昨年よりも時間的に早いことを確認して、次は六本木のグランドハイアットへと目標を変える。誰もいない表参道を走り、青山通りにぶつかり外苑西通りへ。東京タワーよりも手前なので、距離は5キロもない。外苑西通りに入れば下り坂を進んでから西麻布の交差点を左折すればすぐだ。書いてしまえばあっという間だが、ここでも脚はスムーズには進まなかった。眠気との闘いはまだ続いている。辺りはかなり明るくなってきたので、カラダが起きてくればいい。
グランドハイアットに到着して写真撮影。
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成願寺からそして目指すは東京タワーだ。距離にすれば2キロちょっと。赤羽橋を目指して平坦な道を進んでいく。到着目標を決めて東京タワーを目指した。前の方にランナーの姿が見えてきた。昨年はベテランランナーを追い掛けてなんとかこあしすまで辿り着いたが、今年は自分の中でコースもすべて頭に入っているので、かなり余裕があるように感じた。赤羽橋の交差点を渡り、スギ様はトイレへ。僕は先に行かせてもらい東京タワーの写真を撮りにたもとへ急ぐ。すると東京タワーから戻るランナーにランステサポーターの小野寺さんを見つけてご挨拶。その後東京タワーの写真を撮り、坂を下って皇居へ向かって北上を始める。スギ様も合流し、時間を確認すると皇居1周は厳しいので、日比谷公園でお別れして銀座から丸ノ内線に乗ってもらうことに。伺うとこの日はスギ様家にとって重要な行動の日のようで、あまりご家族に迷惑を掛けてもいけないという感じ。
日比谷公園へ向けて真っ直ぐの道を走るが信号が多く、1つずつの交差点で信号待ち。こちらとしては歩けるので有り難いが、走りにくいと言えば走りにくい。虎ノ門ヒルズを左に見ながら走っていくと、右側に日比谷公園が見えてきた。外周約2キロなのでスギ様とはあと1キロ弱の祝田橋でお別れとなる。『ありがとうございました!練習にならなくてすいません。』『いいんですよ、応援で来ているんですから!(笑)眠気に負けないで頑張ってください!』とガッチリと握手を交わし手を振って別れた。祝田橋で皇居に向かう信号待ちをしている間に振り返ると、銀座駅を目指すスギ様が軽快に走っていった。『ごめんなさい、遅くって。』と思いながら皇居へ到着!
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これから雨の降る予定の皇居は、朝早くてもランナーの姿は多く良いリズムで走っている。こちらは下を向かないように姿勢を正しながら、自分のリズムを崩さずにランナーの背中を追い掛けて歩きっぱなしにならないように努力した。ここへ来ても脚の状態と言うよりは眠気が強い。なかなかモードを切り替えられず走り続けられないもどかしさが溜まっている。気象庁が見えてきてようやくこあしすまでの案内の方が手を振ってくれている。信号が変わるタイミングとしては走っていないといけなかったのでなんとか走って辿り着く『ご苦労様です!』とお互い挨拶を交わしてから首都高の下を抜けた先にも応援で写真を撮って頂き、いよいよこあしすエイド到着だ。エイド手前ではようやく歩けるとゆっくり進むが、『ここまで頑張れ!』と背中を押されてエイドに到着。時刻は午前8時13分。ナンバーカードチェックと写真を撮って頂き暖かいエイドの中に入って休息をとる。昨年はここのドライフルーツが美味しかった!今回は温かいけんちん汁を食べてトイレを済ませてから準備する。ここまでの夜間はなか卯以外にしっかりとした休憩がエイドの成願寺とこあしすくらいとなっていた。やはりプラスおにぎりなどパワーになるものも食べないといけないと今さら思う。次のおしなりくんの家エイドの関門がお昼の12時。距離としては10キロくらいなので時間的な余裕はある。2時間見て10時半くらいならば問題ないだろう。
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ランナーの数もまばら。関門に対してどのくらいのタイミングで、スイーパーの方がやって来るのか不安だった。スイーパーに捕まったら終了!という恐怖が迫っていた。まずは皇居を周り150キロの日本橋を目指そう!ここからは6キロくらいだ。休憩の後はある程度走れる距離が長くなる。しかし竹橋の登りを頑張って登ったら、その先は歩くことが多くなってしまった。それでもどんよりとした曇り空の下を、皇居ランナーに刺激を受けながら半蔵門から走り出す。祝田橋の交差点に戻ってきて信号を渡ると、ちょうどスイーパーの方がいてランナーと共に走っている。この時点で9時。なるほど、追い付かれても即終了ではなく置いていかれなければいいようだ。それは安心した。『逃走中』のように追い付かれたらおしまいだと思っていたので(笑)。
皇居を後にして日比谷の交差点に差し掛かるとトイレ大に行きたかったので、コースを一旦離れ有楽町ビルの地下トイレを目刺した。ここはアートスポーツ時代にもよく利用したトイレでとてもキレイだ。携帯の電波は届かないが、土日のビルの利用者は少なく空いている。地下にはマックもあるが、今回はトイレ休憩のみとして再び日比谷の交差点からコースに戻る。
すると前方から和光市付近でお会いした佐藤さんと応援ランナーの女性2人と遭遇!リズム良く走られている。自己紹介をして東京駅まで並走。女性はおしなりくんの家までの応援ランの予定だという。『いや、ゴールまでいかがですか?』と誘うと苦笑いだった。当然です(笑)。
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日本橋手前でサポートの2人は買い物?へ。佐藤さんと2人になり、日本橋に到着後、初出場ということで信号待ちの間にこの先のコースをアドバイス。『この先の交差点にセブンイレブンがあるのでそこを右です。その時に反対側には渡らないでください。道なりに進むと浅草橋に行ってしまうので。コースは総武線と平行に両国方面です。』と昨年自分がした失敗を元にアドバイスをした。交差点手前で僕には佐藤さんのペースが速かったので単独ランになる。佐藤さんが右折するのを確認して、走っていくと昨年あったセブンイレブンが潰れていた。デマ情報ごめんなさい。自分もそこで補給とトイレを考えていたので、調子が狂った。この辺りは信号待ちも多くなりそのリズムで進んでいく。脚は若干股関節が気になり出して、『信号赤になれ!』と願いながら走っていた。浅草橋への交差点よりも手前で佐藤さんサポーターの女性が追い付いてきたので『2ブロックくらい先に行ってますよ!』とお伝えして、こちらはマイペースで走る。
この辺りは何度も試走をしているので迷うことはない。また距離感も把握できているので、走りのリズムと時間の経過がマッチしていた。隅田川を渡っていくと先行していた集団をトイレ休憩の間に抜いていた。そして両国駅前から国技館前を通過して、さらに旧安田庭園を抜けて蔵前橋通りへ出る。手元のペットボトルが空になってしまいそうだったので、信号待ちの先にある100円LAWSONでカルピスウォーターを買った。甘くて美味しい!ナイスな選択!と思うのは僕だけでしょうか(笑)。
ここからは大平2丁目までひたすらに直進!スカイツリーの姿は道沿いの家が近過ぎてよく見えない。2キロちょっとで左折すると東京スカイツリーの正面に出るのであとは真っ直ぐだ。たもとにはおしなりくんの家がエイドになっている。電線が邪魔だなと思いながらも写真撮影。
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そして到着は10時39分とこあしす出発の際に予想した10時30分に近いところで到着できた。こちらには千代田走友会の方々がボランティアでお手伝いされていたので、大谷さん始めたくさん知り合いの方がいた。ここでは小盛りの雑炊をいただいた。久し振りの米は美味しかった!休憩は10分程度に済ませて11時前にはエイドを離れた。向かう先は浅草・浅草寺!スカイツリー駅を潜り抜けて、言問橋で再び隅田川を渡って花やしきの脇から浅草寺へ入っていく。途中、信号待ちの際にはガードレールを使って股関節のストレッチ。左脚の付け根が気になり出した。あわせて肩甲骨周りもしっかりと動かす。まだ下を向く走りにはなっていないから大丈夫だ。
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そして浅草寺に到着。ルートがわからないランナーを先導して写真を撮って仲見世を通って伝通院通りへ。するとランナーの方が和菓子を買っていた!『いいなぁ!美味しそう!』『これを楽しみにここまで頑張ったんで!』とのこと。迷ったが、まだまだ安心はできない時間帯なので先を急ぐ。春日通りに入ってから雨が降り出してきた。いよいよか。雨足が強くなったらウインドブレーカーを着よう。蒸れることは避けたかったので、ジャケットは『プロデューサー巻き』にしてバックパックを雨から守り、全身を濡らさないようにする。そして頭にはモンベルのゴアテックスキャップを被り、雨対策は万全だ。しかし昨年も長時間になると染み込んできた。ソフトシェルでは限界だなと思いつつ、ハードシェルのデメリットを考えるとこの時はこのジャケットで問題なかった。
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御徒町駅の多慶屋の怪しい紫色のビルに到着したのは午前11時44分。おしなりくんエイドから歩いて浅草を抜けたのもあるが、約5キロに45分くらい掛かっている。やはり10キロ90分計算が妥当かな。次の目標となる170キロは本郷三丁目から駒込・王子を抜けて行き、北本通りと環七の交差点の宮堀になる。京浜東北線で御徒町駅から東十条駅まで10キロと考えると近いもんだ。目標時間を13時過ぎとして人混みの御徒町駅前を歩いて抜ける。昨年は本郷三丁目のマックで食べたが、今年はどうしよう。雨も降っているし、でも食べたいなあ。と思いながらこの後の時間と距離を計算してみる。
『残り43キロで、今だいたい12時だから、残り時間はえ~と、8時間。40キロ8時間と言うことは、20キロ4時間、10キロ2時間かあ。だよな?だよな?』睡眠ゼロの状態で頭をフル回転させながら進んでいく。途中湯島天神の坂道は歩きだ。そして本郷三丁目では向こう側に渡ると信号が赤だったので、東大側を右折した。
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しばらくして赤門前に差し掛かるとなにやら見覚えのあるカメラマンの姿が(笑)!オールスポーツさんではない直江さんだ!雨の中待っていてくれたが、こちらはFBに投稿するだけして電池消耗を防ぐためにデータ通信を切っていたのでコメントまでは読んでいなかった。
直江さんとも時間を確認。この時点で162.3キロ、時刻は12時15分。距離は残り40キロにして8時間を切ってしまった。御徒町での計算が間違っていたのか?なんだかとても余裕がないように思えてきた。とりあえずしっかり走らなければと東大前の駅で直江さんと別れて、駒込を目指す。『ではゴールで!』途中夜久さんの告別式で訪れた吉祥寺を横に走っていく。夜久さん応援してくださいね!頑張りますから!
制限時間といういつものラインに近付いてきた?この時点ではなぜ?という感覚が大きかった。昨年より早い新宿・こあしす・おしなりくんのエイド到着。はて?よくよく考えると昨年はラスト羽倉橋から川越まではキロ8分~9分以内で走っていた。そのリカバリーがあったせいかな!?とまだまだ半信半疑でありながらもペースを上げ始める自分がいた。
そして駒込を前に補給をしなくては駄目だと判断し、セブンイレブンを見付けて立ち寄ることに。ここでは腸詰めフランクフルトと肉まん1個を購入。雨の降る中濡れながらまずは肉まんを頬張る。旨い!そして腸詰めフランクフルト!これが旨かった!噛み応えのある食感とボリューム!この商品のアンバサダーになっても良いくらいファンになった!カラダにエネルギーを充填し、先程よりもさらにペースを上げる。駒込駅を抜けると一旦下ってから旧古川庭園まで登る。この坂もグイグイ走って登った。そして王子までは緩やかな下り基調のコースになる。雨足は徐々に強くなり、時折ランナーが軒下で着替えや補給をしているが目に入る。『お疲れ様です!』と声を掛けて走っていく。飛鳥山公園を右に見ながら走っていると反対側に応援の渋谷さん(磯部さん)の姿が!立ち止まることはできなかったけど、手を振って応えた。王子駅前には学生時代によく立ち寄った立ち食いそばがある。ここでしっかり食べたい気持ちもあったが、まずは宮堀までで時間を確認したかったので、残念ながらパス。JRを潜り抜けて北とぴあの横を抜けて北本通りを走る。すると後続からいいペースのランナーが追い越していく。速いなあと思いつつ背中を追い掛けるように宮堀へ到着した。
ここでコーヒーブレイク!&FB更新!13時11分到着で残りの距離は33キロ。残り時間は7時間を切った。さあまたまた計算。なんだかこの3キロが邪魔している感じ。再び京浜東北線に架かる道を進みながら、とりあえず赤羽まで行こうと切り替えていく。昨年呼び込みダンスをしていたオートバックス前には、同じくダンスをする女性店員さんがいた。昨年の店長さんと思われる人と同じ動きだ!(笑)動画撮影したかったが、ここは堪えて笑いも堪えて通り過ぎていく。コースは坂道になり、また時間を考える。このまま行けば赤羽には13時30分頃かな。赤羽までは下りになるからそんなに大きくズレないだろう。先程の3キロだが、冷静に考えてみると1キロ10分掛かれば30分なわけで、30キロ7時間とは随分と余裕のあり方が違うわけで。とりあえず7時間を3分割で2時間と20分。これで11キロ進めば良いということだ。次の180キロ地点は笹目橋。到着時刻を15時30分とすればよいのか・・・昨年は西高島平のコンビニで16時だったはず。30分の余裕は安全圏なのか、疲労も重なり判断しにくくなっていた。とりあえず歩いていては間に合わない。逆に貯金が欲しいとなってきた。赤羽駅が見えてきて、アート時代の帰宅ランで立ち寄っていたモスバーガーがあるので少しだけ迷った(笑)。また公式エイドのなか卯もある。しかしここでは寄り道は止めて、西高島平のコンビニまでしっかりと走ることを選んだ。昨年は脚の状態で走れなかった区間を走ることが重要だ。
赤羽駅前のイトーヨーカドーに差し掛かるとそこにはトミーがいた!『お~!健司くん!』来た来た!という感じでビニールポンチョ姿のトミーが迎えてくれた。にも関わらず、『ちょっと余裕がなくて~!』と立ち止まることもなく、走りながら喋り始めた。トミーは小江戸大江戸に関して、昨年玉淀大橋近くで偶然仕事があって応援してくれたが、今回は駅伝帰りにどこかで応援ランでもと伺っていたので、このタイミングの登場に驚いた。『いや~こんな雨の中ありがとう!』手にはビニールに入れた地図を持って、FBで到着予定を見ていてくれたと言う。
赤羽台の階段を登りながら残り時間と距離を伝えて『その3キロはデカイね!』という認識で一致し、ここは稼ごうということになった。スギ様と別れて単独走が多かったので、久し振りの並走にカラダは軽くなった。赤羽台のアップダウンから北赤羽までは、前を行くランナーを捕らえることが多くなり、抜かされることはなくなった。下りでは負担が大きいので歩きも混ぜたが、北赤羽から浮間舟渡を抜けて国道17号線を横切り、西台駅近くまでは猛烈な速さで駆け抜けた感覚だ。それでもカラダ的に辛く感じることは少なく、トミーとの会話に集中していると楽しく走れた。走りながら話したことはトミーが地元となる柴又100kを走ろうか検討するに至った、スポーツクラブのメンバーとのマラニックの話や、ウルトラマラソンをサポートするランナーの想いなど、熱い男トミーを象徴する内容だった。
トミーという人物を紹介しよう。出会いは2003年の新宿シティハーフマラソンの打ち上げの時だ。双子のタレントアンドゥの紹介で初めてご対面。その後荒川市民マラソンに一緒に参加したり、アートスポーツのお店にも顔を出してくれていた。出会ってから10年以上経過しているが、走力の差や、僕がウルトラマラソンを基本としていることもあり一緒に並走することはなかった。アートスポーツを、離れてからはなかなかタイミングがなかったがFBを通して繋がり、昨年からの小江戸大江戸の流れとなる。トミーは銭湯巡りの帰宅ランを敢行していて、その行動力は凄い。またスポーツクラブの仲間との休日のイベントなどを見ると、繋がりをとても大切にしている人だとわかる。そんな繋がりのトミーとの初めての並走は楽しい時間に間違いなかった!
気が付けば新河岸を渡り西台駅近くへ。橋を渡ってから右折すればあとは西高島平までは1本道となる。トミーの手元の地図はこの辺りまでの用意だったので、応援ランの予定は西高島平付近だったのかなと、今にして考える(笑)。最終的には川越までお付き合いいただくことになるのだが。
この区間でかなり良いペースを刻めたので、改めて時計をみて確かめてみる。14時40分に西高島平のLAWSONに到着した。約1時間で赤羽駅からここまで走ったことになる。あと20キロとして5時間20分。いやいや23キロから24キロあると思わなきゃいけない。先行していたランナーの集団に追い付き、我々のペースが速かったことを確認。この先は河川敷となるので、補給はしっかりとしておこう。
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まずは補給に肉まんと焼き鳥のつくねを1本購入!それをしっかりと食べてから、トイレ休憩をする。出発は15時までに!と決めて準備する。トミーは外に出て赤羽駅通過の際に先行していた女性と会話を交わす。また地図を広げていたのでエスケープはどこで?と考えていたのかもしれない(笑)。そんなトミーを道連れに、さてスタートしますか!
河川敷に出ると前を行くグループはしっかりと走りを続けている。笹目橋の下には私設エイドを構えてくれていて、大きなテントの下で休むことができた。あと23キロで5時間。20キロと考えると10キロに2時間30分使える。プラス3キロでも12キロを2時間30分と考えられるのでかなりの貯金ができたようだ。昨年よりも1時間早い通過になるので、気持ちの余裕もようやくでてきた。さて行きますか!私設エイドの方にお礼を告げていよいよ羽倉橋までの長い河川敷がスタートする。
笹目橋からはしばらく直線が続くが、朝霞水門に向けて直角に右に曲がるルートだ。霞んだ景色の先に東京外環道の幸魂大橋が見える。この先10キロくらいはこの景色だが、走り慣れた道なので心配はなかった。
赤羽駅からの爆走の影響はなく良いリズムで刻めているが、時折股関節が痛むので『歩きます。』と言って無理をせずに進む。トミーもそのリズムに併せてくれるので、気兼ねなく歩くことができた。と言うのも、トミーの喋りは尽きない。色々と話題を持っているので、楽しい会話に集中して歩くことも苦ではない。こちらのタイミングでまた走り出すことができるので、本当に楽だった。トミーのFBを見ていると、何を仕事にしているかわからなくなる。『あれ?スポーツクラブのスタッフだったっけ?』と思えるくらい、週末のランイベントを開催しているので、走りながらそんなことも確認した(笑)。そしていよいよ柴又100kでのウルトラデビューの後押しをしながら進んでいった。
コースは朝霞水門を抜けて右折すると北へ向かって進むようになる。するとやはり冷たい向かい風が吹き付けるようになってきた。天気予報では夕方は南風な情報があったので、これはハズレたと思ってこれからの寒さに覚悟を決めた。雨は相変わらず降り続けて止む様子は一切ない。冷え切らないように歩いては走りを繰り返す。ウインドブレーカーを着用して全部で4枚と毛糸のグローブをしているが、グローブは既に意味をなしていなかった。それでもカラダを芯から冷やすことのない状態で進めているので安心だ。
一旦土手の上から下に降りて河川敷のゴルフ場の脇を抜けていく。土手の上よりは風は凌げる感じなので寒さは気にならないが、水捌けの悪い荒川を走るのは嫌いだ。秋ヶ瀬橋の手前のゴルフ場では雨の中エイドを出してくれていた。その方は泰羅さんだった!こんな雨の中ありがとうございます!正直どうやってここまで来たの?という場所だ。雨を避けられる場所もなく風雨にさらされながらのサポート本当に感謝です。まだランナーは続くので応援も続くはずだ。風邪引かないように!
秋ヶ瀬橋の差し掛かると前方を走るランナーが土手の上へと登っている。ここは登らなくて良い場所だ。下を進めば橋を抜けられる。抜けた先の登りを行けば正規のルートだ。やはり下見をしていないランナーにとっては難しいだろう。土手をまた下に降りて来て合流する形となった。昨年僕も土手の上を走り続けて行き止まりになり、下りの時に滑って転んだ。そういった危険を避けるためにも正しいルートで進みたい。
秋ヶ瀬橋を抜けて次の橋が羽倉橋となるが、霞んでいてその姿は見えない。秋ヶ瀬の取水堰を右に見ながら、少し人数が増えた集団で走っていく。雨足は徐々に激しくなり、かなりの勢いでウインドブレーカーを叩きつける。さすがに長時間に渡る打ちつけで既に撥水力もなくなり、雨が染み込んでいる。中にはメッシュが張ってあるので冷たさは感じないが重たくなってきた感はある。しばらく進むと前方に明かりが見えてきた!羽倉橋エイドだ。ここは昨年家族が応援のために車を停めていた近くだ。エイドから羽倉橋は近い。前を行くランナーは一旦テントに降りてからすぐにコースに戻っている様子。休むことで冷えてしまうから、動き続けようとしているのかもしれない。僕らが到着すると『ほうとうあります!』の看板が目に入る。椅子に座り暖かいほうとうをいただく!美味しい~!応援ランのトミーにも振る舞ってくれた。ありがとうございます!『おかわりどうですか?』に、迷いなく『お願いします!』と答え、残り約14キロのパワーを貯めた。そしてかじかんだ指先で家族にLINEで連絡。『1633羽倉エイド』右手のグローブを外して人差し指で打ち込んだ。これで所在は伝えられた。応援があるとすればバイパスに入ってからだ。どこかのコンビニで会えるだろう。エイドに別れを告げて、残り時間は約3時間30分。バイパスまで出たら残りは13キロだ。時間的には問題ない。歩いたとしても十分な時間がある。しかしとにかく寒くて歩いていられない!『もう早く終わらせたいね!』と羽倉橋の信号を渡り、左折してトミーと意気投合してしっかりと走る。しかしこの辺りも水捌けの悪い歩道になっていて足の踏み場もないくらいに水が溜まっている。昨年よりもまだ明るい時間帯だが、バイパスは延々と続くので1キロ毎にある距離表示を確認しながら行くしかない。
バイパスの入口に到着して右折するが、水溜まりが酷くシューズが濡れないように歩いていると『おと~さ~ん!』と呼ぶ微かな声が!?ふと見ると川越方面から来た車の信号待ちの列に家族の乗った車が止まっていた。ちょうど信号待ちで停まったばかりだったので2分くらい話ができた。HANAとトミーも久し振りの再会。この先のコンビニで落ち合うことを確認してお互いに出発した。こんな場所で会えるなんて奇跡に近い。信号待ちをしていなかったら気が付かなかっただろうし、暗くなっていても見つけられなかったはず。家族のパワーをもらい、いよいよバイパスを走り始めた。
前後にランナーの姿は見えない。徐々に暗くなってきているので、そろそろライトが必要になる。次のコンビニとかで一旦その準備をする必要があるだろう。走る分にはペースが落ちている感覚はない。河川敷である程度ゆっくりと進んだこともあり、脚が重いなどの状態はなく走れるが、走り続けられる時間が徐々に短くなってきた。トミーに声を掛けながらリズムを作るように30秒程度歩いてからまた走り始める。後半はこのスタイルで行くしかない。股関節が固まってきている感じがある。その他の部位は腰以外に違和感があるところはほとんどなかった。
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前方にセブンイレブンを見付けて、愛車モビリオスパイクを探すが見当たらず通り過ぎようと思ったら、コンビニの裏道から到着したので、少し戻る形となったが立ち寄ることに。子供たちも傘を指して走って駆け寄ってきた。ここではこの雨の中並走してくれているトミーにホットコーヒーの差し入れを。また日曜日初の応援団到着に話が弾んだ。『時間はあるし、走れているから問題ないけど、この雨がね。』『赤羽からありがとうございます!こんな雨の中!』と家族から。辺りは一気に暗くなり出したので、テールライトとハンドライトを取り出してスタートした。家族は昨年同様にコンビニへの先回りで応援してくれる予定だ!『頑張って!』の声援に押されて走り出した!
外に出ると一気に冷えを感じる。相当な時間雨に打たれているので、手先から冷たさが伝わってくる。これは歩いてはいられないという感じで、走りのリズムを上げていく。そして歩きたくなってしまう時には、違和感を確認しながら、すぐに歩きに切り替えて進んだ。『川越市内まで8キロ』という標識も逆光となる車のヘッドライトのせいで非常に見にくい。看板の距離は少なくなっても、景色が一切変わらないので、気持ち的に滅入ってしまう。曲がり角があればどこまで来たかなどもわかるのだが、とにかく真っ直ぐなのでいつまで行っても進んでいない感覚だ。先程のセブンイレブン以降はもう本当に止まりたくない状況になっていた。先回りの家族もこの雨では車から降りるのも大変だろう。通過の際に『次は川越でいいよ!』と告げて、とにかく前に進んだ。
この付近は昨年も同様にがむしゃらに走る区間になっている。あと10キロを切っているし、雨だし、皇居2周で終わりだ!という考え方をすれば頑張るしかない距離だ。自然とペースも上がり、前を行く集団が近づいて来た。トミーと『悪くないペースで来てるってことだよね。』一方で、来年の川の道を意識する自分がいる。203キロを36時間でこの体力。この先にまだ320キロ走るとしたら、全然違う走り方になる。余力を持ってこの小江戸大江戸を走りきらなくてはいけないのだ。まあそれはそれで仕方ない。100キロの為の70キロの大会参加では70キロを時間内に完走する走りになってしまうし、200キロならばそこに合わせた走りになるのは当然だ。今このペースで走れているから、もっと余裕を持った走りもできないことはない。今はただ早く終わらせたい一心で頑張っているのだから。
3回目の家族の応援を背にいよいよバイパスの終点が近づいて来そうな景色に。目印となるのは小仙波のタワー型ホテルだ。しかし見渡せているだけでなかなか近づかない。距離的には2キロくらい離れているが、あそこまで行けば!という雰囲気が集団となったランナーの中にも感じられる。しばらく行くと微妙な分かれ道に川越市を指し示す看板が倒れてしまい、先頭の方がルートがわからないということで、『は~い!引っ張ります!』と集団の先頭に出る。バイパスから緩やかに下った先に小仙波の交差点が見えてくる。ホテル前の信号は青信号が長いので、問題なく渡れそうだ。近づくとその横断歩道は池だった!ジャボッとシューズが水に浸かる。もうどうにでもなれという感じになった。
国道254号線を潜るように信号を渡り、側道を右折すれば、次の歩道橋の所で左折する。誘導のスタッフがいて『おかえりなさい!あと1キロですよ!』と迎えてくれる。さあここからの1キロが長い。僕は先導役を終えてゆっくりモードに切り替える。『ここの直線は1.5キロくらいあるよ。』と昨年どんなに頑張っても10分で着かなかった経験から無理をせずにマイペースで進んだ。周りのランナーはまもなくゴールと言うことでペースが上がる。突き当たりまで進めばゴールはすぐだ。
ここまで赤羽から約30キロ並走してくれたトミーに感謝です。途中エスケープする場所もなくなり、この大雨の中を付き合ってくれた。1人ではたぶん歩きも多くなっただろうし、もっとギリギリのゴールだったと思う。ゴール後にはお風呂のチケットを使って暖まって行って!とこんなことしかできなかったが、約6時間近くの時間を一緒に過ごせたのはとても良かった。トミーもこれでウルトラの世界にはまってくれるといいな(笑)。
最後の信号を渡り右折するとゴールの蓮馨寺だ。ゴールゲート前では家族が迎えてくれた。『早くタッチして!』と急かされながらもまずはオールスポーツかんにゴール前写真をガッツポーズで!それから計測のタッチをしてゴールとなった。ゴールタイムは35時間11分54秒!昨年よりも43分短縮した。
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ゴール後は家族はもちろんトミーにもお礼を言って喜びを分かち合った。すぐさまチェックポイントの通過時間と写真のチェックがあり、都庁・ハイアット・東京タワー・浅草寺を見せる。無事完走が認められた。かなりの雨に打たれていたので、荷物を受け取ってからトミーと一緒に着替えに2階に上がる。着替えながらトミーは途中の私設エイドの方々や並走する応援ランナーから刺激を受けている様子。柴又参加は確実かな、とこの時思ったら後日正式エントリーの連絡があった。今度は柴又でもよろしくお願いします。
途中応援してくれていた直江さんが迎えてくれた。ゴール前に居なかったのはイトーさんと飲んでいたかららしい(笑)。こちらがギリギリでなかったのがいけないんです、気にしないでくださいね(笑)。イトーさんは足裏が痛くて階段も登れないという。壮絶な?イトーさんの小江戸大江戸はこちらから!トミーを皆さんにも紹介し、ここからまた新しい繋がりができるといいな。その後イトーさんとも合流し、長い時間お待たせしました!秋山さんも28時間台で完走して無事岡山へ帰られたとのことで一安心。1階に降りると20時を迎えて、ランナーがギリギリに戻ってくるウェーブスタートなので昨年の僕のように20時をリミットとする人だけではない。しかし雨は相変わらず降り続けていて冷たい。僕らはここで解散しそれぞれ帰宅の途に着いた。トミーにはお風呂の場所を伝えてお礼を言って握手を交わすと、颯爽と走って夜の川越の街に消えていった。
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鈴木家は昨年よりも早い完走と、元気そうな僕の様子を見て『トミーには感謝だね!』が止まらなかった。それ以外にもスギ様はじめ、大会スタッフに加えて、たくさんのボランティアスタッフや、応援ランナーにもパワーをもらって走ることができた。やはりウルトラは1人でやれる競技ではないつくづく感じた。だからウルトラマラソンは面白い。今回初めて出会った方々ともどこかの大会でお会いできるだろう。 お互いに『あの時の!(笑)』の再会が楽しみだ。
川越から車で30分足らずで自宅に到着。ゴール後はお腹の空いた状態で解散となったので、僕は空腹だ。最寄りの吉野家で焼き肉丼を食べて満足した。家に到着してもまだ21時だったので、『いつもこれくらい速かったらね~!』と3人には突っ込まれた(笑)。翌日は代休の予定だったが、一旦出勤したら午後半休にもできずに、帰れず1日夜遅くまで頑張った。火曜日は代休を頂きゆっくりと過ごした。レースの疲労感とすればとにかく肩と腰。寒い中正面からの雨を避けるのに下を向いていたせいだ。それ以外はたくさん食べた!が勝因で筋肉痛は酷く残らなかった。これは大きかった。それでも大江戸に入って朝霞のなか卯以降はジェル中心の補給になってしまったことが反省点として挙げられる。その時間もしっかりと、食べていれば休憩をしていたとしてもしっかりと走って行けたのではないかと反省している。それ以外にはほぼ満点の結果だ。足のトラブルはマメが1箇所だけ。これは事前の練習でできた皮の残りの処理が悪かったからだ。この次はクリアできるだろう。

2015小江戸大江戸200k完走記~第3章~


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